異色のパン職人の想いと美味しさのヒミツとは?

今回は、住宅街に週3日だけオープンする、隠れ家的なパン屋さんをご紹介します。場所は、北海道札幌市中央区南10条西9丁目。東屯田通りで、南10条にあるお店の看板が見えたら、左に曲がり、住宅街を100メートルほど進んでください。つきあたりを右に曲がるとお店は見えてきます。

黄色いかわいらしい建物。ガラス窓があって、ショーケースには、おいしそうなパンがずらっと並んでいます。金土日の3日間だけオープンする『よしぱん』です。

母親が経営するマンションの一室をお店にしたので壁に作ったショーケースから販売し、お客は外!というユニークなスタイル。SNSの口コミなどで人気上昇中の話題のお店です。若者からシニアまで、幅広い層にウケる、その人気のワケを探りました。

毎朝3時に起床する店主の吉田弥生さんです。パン職人の朝はとにかく早く、前の日に作った生地を早朝4時から焼き始めます。

2日かけて作られるパンの数々。その準備をのぞかせてもらいました。10時のオープンまで6時間。それまでに、ひとり20種類近くのパンの生地を整え、それを焼いていきます。

こちらの食パンは、土鍋で炊いたゆめぴりかを1日冷やし、生地に練りこんだ「ゆめぴり山」(518円)。米粉ではなくお米がそのままパンに入った、吉田さんのアイデアが光るパンです。

堀内アナ「耳はパリッとしていますが、中はモチモチです!」

吉田さんの思い出のパンがこちらの「ショコラバナーヌ」(388円)。クロワッサンをリメイクし、バナナとチョコがたっぷり入っています。このパンは、吉田さんが以前働いていた大阪のパン屋さんで作っていたパンなんです。

札幌生まれの吉田さん。30代の時に、大阪でパンの修業をスタートしました。実は吉田さん、元々化粧品会社で長年勤務。働き始めてから13年目のある日、大きな転機が訪れたのです。

吉田弥生さん「化粧品会社で、最後の方はやりがいを失っていた。食にかかわる仕事がしたいと思っていて、趣味でホームベーカリーでパンを焼いていて、ある日目覚めるときに、焼きたてのパンの香りがしてきて『ああパンだ!』と思って」

決断すると即行動の吉田さん。すぐに会社を辞めて、大阪の専門学校で基礎を学び、大阪のお店で修行を重ねました。その時に感動したのが、先ほどのパン「ショコラバナーヌ」でした。

残ったクロワッサンをリメイクしてさらに美味しくしたものです。サクサクのクロワッサン生地に、クリームと丸ごとのバナナ、チョコが入っていて、食べ応え抜群の一品。甘いもの好きにはたまらない、ガツン!としたお味です。

ある日、お店に吉田さんの恩師が訪れました。ふたりは数年前に札幌の人気店「円麦(まるむぎ)」を一緒に立ち上げたメンバーだといいます。

吉田弥生さん「色んなお店で働いてきたけど、この仕込みの作業しかしていなかった。パンを焼くこともさせてもらえなかった」

パンの道に入って4年目。仕込みの作業だけをする厳しい日々がつづいていました。「下準備だけではなく、いつかパンを焼くという作業もしてみたい!」という吉田さんの想いをかなえてくれたのが「円麦」でした。

円麦でパン職人として成長した吉田さんは、ついに2018年独立することができたのです。その吉田さんの丁寧な仕事ぶりがわかる一品がこちら!

ブリオッシュ風の生地で、ブリオッシュの型に入れて焼く「あんぱん赤」です。あんは十勝のブランド豆を使い数時間かけて、じっくり丁寧に作られています。吉田さんは、あんこが焦げない様に、こまめにこまめにかきまぜます。砂糖は少なめ。あずきの味を生かすシンプルなあんぱんです。

1つ1つの丁寧な仕事ぶり。この仕事を毎日たったひとりでこなすのは大変では?

吉田弥生さん「同じレシピで作っても、作る人が違うと、パンは違う感じになってしまう。ひとりで作っている方が味にブレがない」

味に少しでもブレがあると納得がいかないという吉田さん。そのこだわりは、どのパンにもとことん生かされています。次々と焼きあがったパンがショーケースに並び10時のオープンを迎えます。

吉田さんは、2019年11月から新しい試みも始めました。向かったのはススキノの繁華街です。

実は、先ほどご紹介した円山の人気店「円麦」の姉妹店の店舗を月曜日と火曜日だけ間借りして、「よしぱん」のパンを販売しています。

吉田弥生さん「色々な人に食べて欲しいという気持ちがあったのでこちらのほうが色んな方が来てくれる」

オープンは午後4時。ラインナップには、『よしぱん』の本店では扱わないキッシュやタルトも並んでいます。こちらのお店をオープンしたことで、さらに忙しく!平均睡眠時間は4時間。パンづけの毎日をおくる事に!そこまでする吉田さんの想いとは?

吉田弥生さん「自分の全てを捧げている存在ですね。『パン』は。100%パンの人生みたいな感じです」


「よしぱん」

場所…北海道札幌市中央区南10西9メゾン109 

時間…金曜・土曜・日曜(午前10時~午後5時)


「よしぱん 札幌東急REIホテル店」

場所…北海道札幌市中央区南4西5 

時間…月曜・火曜(午後4時~午後10時)




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