タマネギに学生生活最後の年をささげた女子大生

北海道北見産のブランドタマネギに、学生生活最後の年をささげた現役女子大学生に密着しました。

2019年6月、タマネギを使った新商品の開発は、試食の段階にまで来ていました。札幌にある藤女子大学で食品栄養学を学ぶ、小川葉裕子さんと、塚尾沙良さん。北海道で食品の販売や卸などを手掛ける「サッポロウエシマコーヒー」から、新商品の開発を任されました。

サッポロウエシマコーヒー・安東正伸副社長「われわれの凝り固まったアイディアから、振り切ったアイディアを出してくれる。非常におもしろいものができるのでは」

新商品のテーマは、「何にでも使える」タマネギの調味だれ。しかし、商品開発の現場は、そう、甘くはありません。

スタッフ「ピクルスみたいにタマネギの周りをこれで漬ける」

スタッフ「ケルセチンは熱を加えたらだめ?(いえ、ケルセチンは減りません)」

スタッフ「甘みは増すが、それがどうなるか」

現場をよく知る「プロたち」の意見に圧倒されて、なかなか、自分たちの思いを伝えることができませんでした。

塚尾沙良さん「藤女子大学の学生が考えたということで、代表みたいでプレッシャーを感じる」

小川葉裕子さん「え?と思われる商品にはしたくない」

新商品に何が足りないのか…。2019年8月、彼女たちの姿は、北見にありました。

タマネギ生産者・森部啓太さん「4月の終わりに植えて、約4か月くらいでこの大きさ」

新商品に使われるのは、「さらさらゴールド」という特別な品種で、血液をサラサラにする効果があるとされる「ケルセチン」が通常のものより、およそ2倍含まれている、“健康タマネギ”なのです。

この日の一番の目的は、実際に生産者に試作品を食べてもらうことです。

塚尾沙良さん「まだ完成品ではないが、しょうゆのタマネギだれと、塩のタマネギだれ」

タマネギ生産者・森部啓太さん「結構あっさりしていて、食べやすい」

小川葉裕子さん「レシピのレパートリーを増やしていけるように」

タマネギ生産者・森部啓太さん「がんばってください」

完成に向けて、何かヒントをつかんだようです。

新商品の完成に向けた最後の試食会。

6月の会議で見せた、どこか自信なさげだった2人の姿は、もう、ここにはありません。試作の繰り返しや生産者との出会いなどから、味は、主役のタマネギが持つ「甘み」と「風味」を前面に出すことにこだわりました。

塚尾沙良さん「前回のものより、いまのほうがいい」

サッポロウエシマコーヒー・安東正伸副社長「甘すぎない?」

小川葉裕子さん「甘さは感じたが、甘すぎるとはあまり。辛みもニンニク感も主張しすぎていない」

新商品の開発に携わって1年…。2020年1月、ようやくお披露目の日を迎えました。

塚尾沙良さん「大学生から見て魅力的なものが作れたらいいなと考えた。それが『北海道のかける玉ねぎ』です」

気になる評価も上々でした。

試食した人「おいしい!食感とタマネギの甘さがあって、そばと合う」

試食した人「パスタとかにも合うのでは」

塚尾沙良さん「そうですね、ラーメン系にも合う」

サッポロウエシマコーヒー・安東正伸副社長「新たな食べ方や食べ合わせを見つけて、この商品を中心にかわいがってもらえたら」

大学卒業後は、ともに食品関係の仕事に就く2人。

小川葉裕子さん「ちょっと感動」

塚尾沙良さん「こうやって商品になっているのをみると嬉しくて。濃い4年生だったなと。売る側から見る意見、作る側から見る意見、何回もすり合わせて作っていく難しさを知れた」

小川葉裕子さん「直接消費者と関わるので、作った人の意図や気持ちを消費者に伝えられるようにしたい」

大きな自信を手に、4月から社会人生活をスタートさせます。

「北海道かける玉ねぎ」を使ったレシピはこちらからチェック!

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