北海道にも…オスプレイをめぐり沖縄を取材

1月22日から始まった自衛隊とアメリカ軍による日米共同訓練。今回は延期に次ぐ延期でいまだ北海道に到着していない「オスプレイ」ですが、沖縄では日常的に訓練が行われています。基地、そしてオスプレイと共に暮らす人たちは何を思い生活しているのか。取材しました。

北海道から南西におよそ2200キロ。沖縄本島・那覇の北にある、アメリカ軍の普天間飛行場です。住宅街に広がる飛行場は、札幌ドームのおよそ16個分の広さがあります。

訓練の一環として絶えず住宅街上空を飛ぶオスプレイ。従来の輸送用ヘリコプターと比べ速度はおよそ2倍、一回の給油での行動半径はおよそ4倍にもなります。普天間飛行場には24機のオスプレイが配備されています。

飛行場からわずか300メートルほど離れた場所にある保育園です。

緑ヶ丘保育園・神谷武宏園長「沖縄の夏というのは日差しが強いので、少しでも和らげるためにネットを張っている。落下物事故以来、ネットが外せなくなってしまった」

保育園の庭を覆う黒いネット。この保育園では3年前に、アメリカ軍のヘリコプターから部品が落下する事故がおきました。幸いにもけが人はいませんでしたが、アメリカ軍は事故を否定し、事態は平行線のままです。

緑ヶ丘保育園・神谷武宏園長「ドーンとすごい音がして、中にいた子どもたちと先生方が首をすくめておどろいた。もし50センチずれていたら、子どもたちの頭に落ちたかもしれない」

取材中も保育園上空を飛ぶ機体が…

ナギーブモスタファ記者「オスプレイがヘリモードで保育園の上空を通過します」

オスプレイは長距離飛行を可能にする「固定翼モード」。

そして垂直な離着陸を可能にするいわゆる「ヘリモード」の2つのモードを切り替えることができるのが特徴です。

しかし、過去に固定翼からヘリモードに転換する際に事故が起きていて、オスプレイを日本に配備するときに、日米両政府が合意した安全策では、必要な場合を除いて民間上空をヘリモードで飛ぶことは許されていません。

保育園上空を通過するオスプレイ。園庭にいる子どもたちに反応はありません。

緑ヶ丘保育園・神谷武宏園長「悲しいし恐ろしいこと。基地のそばに住むということは危険を危険と感じない体になってくる」

日常的に飛び続けるその姿に園児の親たちは危機感を募らせています。

園児の保護者「今住んでいる場所はほとんど真上を通ったり人が見えるくらい近くを通る。音はひどい。大人でも怖い」

園児の保護者「ただうるさいだけじゃなくて、いつ落ちるか分からない怖さは抱えている」

1月22日から道内4つの演習場や駐屯地で始まった、陸上自衛隊とアメリカ海兵隊の共同訓練。この訓練に輸送機「オスプレイ」が参加するのは今回で2回目。真冬での訓練は初めとなります。

米海兵隊第4海兵連隊長・ペリー大佐「われわれにとっていかなる気候、あらゆる場所で戦うというスローガンがある。自分たちの技量を高める。あらゆる措置をとって安全性を第一にする」

しかしオスプレイは墜落や不時着などの事故が相次ぎ、搭乗員が死亡したケースも。そのため道内でも反対運動が起きています。

憲法共同センターとかち・藤岡博史事務局長「帯広駐屯地をゆくゆくはオスプレイ飛来時の補給拠点にするという話がある。たくさんの住宅地で、学校や幼稚園、病院が並んでいるので心配」

一方災害の多い日本だからこそオスプレイは必要だという声もあります。

元北部方面総監・酒巻尚生さん「必ずしもオスプレイは危険なものではない。災害派遣の時にいち早く山奥に食料を届けたのも米軍のオスプレイ、今までのヘリに比べると圧倒的に容量も大きいし行動距離も長く速い。オスプレイが入るということは、初動対処が早くなる。私は役に立つと思う」

オスプレイは事故の多い危険な機体なのか、あるいは災害の多い日本に不可欠なものなのか。道内で不安が解消されることなく始まった日米共同訓練は、2月8日まで続きます。

0コメント

  • 1000 / 1000