ハマる人続出「インク沼」って?

「沼にハマった」と言いながら、黙々とペンを走らせ、香りをかぎ、たまにとびきりの笑顔を見せる人たち。

はまっているのは、「インク沼」!万年筆を使う人たちが、インク集めの歓びにハマってしまった状態です。それは、まるで底なしの沼のように奥深い世界です。

1月下旬、東京・銀座の老舗文房具店「銀座 伊東屋」に、開店前から行列ができました。目的は、1200種類にのぼる万年筆インクとの出会いです。

客「理想の青を追い求める派です。色んな色を集めるんじゃなくて、試していって自分の一番好きな青を探していくという感じの入り方です」

インクへのハマり方は人それぞれですね。

最近は、お気に入りのインクで書いた絵や文字を写真に撮ってネットに載せるなど、アナログな万年筆の世界がデジタルを通じて広がっています。

銀座伊東屋・中村里佳さん「2019年は8日間で約2000人が来た。皆さん黙々と試して「静かな楽しみ」があって、こうしたイベントもできるんだと新たな発見だった」

北海道の札幌市にも、そんなインク沼にどっぷりハマっている女性がいます。

永森詩織さん「最初は本当に一本だったのでふつうの青だなと思っていたが、ちょっとずつ違うので」

難病支援のNPO法人で働く、永森詩織さんです。自分に合う筆記用具を探していたところ、万年筆に出会い、次第にインクを集め始めました。

永森詩織さん「職場に出て来たら、きょうの「仕事リスト」とスケジュールを、お気に入りのペンで書きます。ポイントはここです!日付とペンの名前とインクの名前を毎日書いている」

ボールペンでは続かなかった日記も、万年筆と好きなインクを使って、2019年は初めて1年間書ききりました。

永森詩織さん「お礼状も前より書くようになったし、カードもつくるようになった。たかがカラフルなインクだが自分の行動がちょっと変わった。人生変わったくらいです。習慣が変わると人生が変わる」

澤出梨江記者「突然ですがこの万年筆の色、何色だと思いますか?」

澤出梨江記者「実は函館市の金森赤レンガの万年筆インクなんです」

北斗市にある石田文具。最近、万年筆ファンの間でブームになっているのが、オリジナルのインクです。

石田文具・石田直孝社長「一番最初につくったのは「函館トワイライトブルー」。最終的にはこの色を目指してつくった。空のこの辺の色というやりとりをした」

社長の万年筆好きが高じて「函館カレー」や「函館がごめ」など、函館にちなんだ9色のインクを生み出し、道内の「ご当地インク」の先駆けとなりました。

石田文具・石田直孝社長「こういうの(万年筆インク)やりたいんだけど、どうですか?と(会長に)聞いたら、「こんなのやってどうするんだ?売れるわけないだろ!」と…」

石田光廣会長「人口がどんどん減っていくし、市内の人が買うことは少ない。ほとんど札幌から買いに来ている。東京、大阪…海外は多いね」

会長も反響の大きさに驚いたという「万年筆のご当地インク」。最近、女性に人気なのが、あのご当地ゆるキャラをモチーフにした「ほっきーるーじゅ」!

石田文具・石田直孝社長「ホッキ貝のこのしっぽの微妙な色合いを作った。赤じゃない。これは生々しさを出したと当時言っていた」

このご当地インクが、1月下旬に初めて、札幌に…!

石田光廣会長「どのくらい反響があるか楽しみ、こうなると」

札幌の大丸藤井セントラルでは、1月22日から道内初の「インク沼」イベントをスタート。連日多くの人がハマっています。

客「嬉しい!東京は指をくわえてみていたので。この沼は一回ハマると自分が水源になると思う」

深く、そしてどんどん広がりを見せていく、「インク沼」。あなたも、運命の色にハマる日がくるかもしれません。


「インクマーケット2020 広がるインクの楽しみ方」

場所…札幌市中央区南1条西3丁目 大丸藤井セントラル1階正面入り口横特設会場

期間…2月6日(木)まで

時間…午前10時~午後7時

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