レインボープライド🎈つながる虹色の絆🌈

北海道札幌市の繁華街・ススキノのはずれに、性別に捉われずに生きたい人たちが集う、小さなバーがあります。いったい、どんな人たちがやってくるのか、密着しました。

ススキノのはずれにひっそりとたたずむ、小さなバー。7丁目のパウダールーム、通称「ななパウ」です。このバーを切り盛りするのは満島てる子さん30歳。男性として生まれたけれど、メイクをし、女装しているのも本当の自分です。

一緒に働く、明日葉(あしたば)ちかさんです。

明日葉ちかさん「9月9日だから「クック」っていうキャラクターをやろうと。上履きのキャラクターですね。昼はコールセンターで働いて、そのあとこっちに出勤して副業」

 個性的なメイクも、自分らしさの証です。

明日葉ちかさん「面白いって言われるのが嬉しいです。お客さんが女装で来られる店だから、逆にお客さんが主役でいられる方がいい」

2019年10月ごろから、店に通っているという、常連客のくらんさん。

くらんさん「最低週1、多くて週3。本当に隠し事がないです。マイノリティから仕事も含めて全部話せます」

 このお店で、いまのパートナーと出会った、ゆずさん。

ゆずさん「彼氏と住んでいて、一応主婦」

「いちばん嬉しかったのは、この店を通じてパートナーと出会ったこと」

ゆずさん「きっかけを作ってくれたのは、店だったりママだったり」

こちらは、女性として生まれたけれど男性として生きていきたい、黒瀧さん。ここでは、ありのままの自分でいられるんだとか。

黒瀧さん「自分を偽らなくていい。日常生活で言えないことも、ここに来たら全部吐き出せる。似たような悩みを持っている人もたくさんいるし、そういう人と共有しながら楽しく飲んでる」

午後11時過ぎ、仕事が終わったちかさんをパートナーが迎えに来ます。

明日葉ちかさん「出会いはこの店です。(ママがキューピット?)そうなんですよ(どんなところが好きですか?)やっぱり優しいところ。いつも迷惑かけてばっかりで」

深夜0時を過ぎるころ、またひとり店を訪れる人が。ずっと違和感を覚えながら、男性として生きてきたけれど、最近ようやく女性として生きる決心をしたんだとか。

のぶかさん「カミングアウトはいつしようかタイミングを見計らってました。フェイスブックとかTwitterで『私はこうです』と言っちゃって、友達から色々なコメントがきたけど、ほぼほぼプラスなコメントでした(それで失う人がいるんだったら?)それまで」

満島てる子さん「本日もお集りいただきましてありがとうございました。今後ともみんなよろしくねってことで、乾杯!」

この日訪れたお客さんは11人。性別にとらわれず、楽しみながら、いろんな思いも吐き出して、店をあとにします。

満島てる子さん「自分の大切なものとか、大切な気持ちを置いて行ってくれると、それに向き合うからエネルギーを使います。終わったあとは、その反動ですごく無口になったりしますね」

生まれた時の性別に違和感がある人、同性を好きになる人、「レインボープライド」は、ふだん抱えている「生きづらさ」を、1年に1度、訴えるイベントです。

満島てる子さん「右往左往ですね…」

てる子さんは、このイベントを取り仕切るメンバーのひとり。このイベントに懸ける思いは、相当なものなよう。

明日葉ちかさん「(きょうのテーマは)ちかと花の女王です」

個性的なメイクのちかさんですが、今日はきれいなナチュラルメイク。

この日、パレードに参加したのは当事者と支援者を合わせた339人。店の常連客には、全国のレインボーパレードの会場から集めたフラッグを持って、先頭を歩く大役をお願いしました。

黒瀧さん「初めて参加したけど本当に素晴らしい」

くらんさん「こんなに受け止めてくれるパレードはない。自分自身に自信もって。みんな愛すべき人に出会えると思います」

会場には三重県からかけつけた、てる子さんの両親の姿も。

てる子さんの母・真規子さん「親の世代にはまだなかなか理解してもらえないという話も聞くから、わかってもらえるように頑張りたい」

てる子さんの父・保さん「自分の子どもですから、いろいろ考える部分もあります。応援したい親の気持ちも子どもに対してあるし」

満島てる子さん「自分出身三重県出身で、北海道でカミングアウトしてつながってきた縁。店というのも1つの縁。縁の中で”満島てる子”として育ててもらった」

《取材メモ》

札幌でのレインボーパレード開催は20回目。新型コロナウイルスの影響で全国的にパレードの中止が決定される中、札幌でも委員会で中止が検討されたが、感染対策を徹底した上で開催。新型コロナウイルスの影響でLGBT=性的少数者同士がつながるコミュニティが制限され、家族などにカミングアウトしていない人たちにとっては、密を避けたステイホーム自体がストレスになるケースもあった。てる子さんのお店「7丁目のパウダールーム」は、当事者だけではなく非当事者も店に立ち寄って、様々な性別をこえたつながりがうまれている。

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